プログラミング教育を教材ありきで考えちゃいけない3つの理由

プログラミング教育を教材ありきで考えちゃいけない3つの理由
The following two tabs change content below.
ソルティー
塩畑貴志です。あだ名はソルティーと呼ばれてます。 情報処理を学んだ後、プログラマーとして入社し、その後、笠間市ICT支援員としてICT技術を市内の先生たちに教えました。 学校を支援していく中で、教員の負担が増え続けている現状を知り、「教員の負担を減らし、子供たちを見る時間を増やしたい」という想いで教員支援ネットワークT-KNITを立ち上げました。 現在はまちあるきプログラミングをメインに、誰でもどこでもいつでもできるプログラミング教育を学校の先生に使ってもらおうと奮闘しています。

どうも、塩畑です。

近頃はプログラミング教育についての情報が盛んになってきていますね。

いろいろな手法を使ってプログラミングについて学ぼうとする姿勢……とっても素晴らしいし、みんな本気で考えてるんだなぁっと私も考えさせられます。

 

しかし、一言物申したいことがあります。

それはプログラミング教育を教材ありきで考えちゃいけないってことです。

その理由を3つの視点で書かせていただきます。

1.教材に頼ると、教材を使うための前提条件が必要になる

最近は、Scratch(スクラッチ)、Viscuit(ビスケット)など、素晴らしいプログラミング教育教材が出てますね。

そうそう、Minecraft(マインクラフト)なんかも子供が夢中になるから、プログラミング教育に使えると言われてます。

 

子どもはなぜ「マインクラフト」に夢中になるのか? プログラミング教育にマインクラフトが役立つ理由

Minecraftについて知りたいなら、この記事はなかなか良いですよ。

Minecraftはプログラミング言語を書かなくても考えて操作することはできます。なので、どちらかというと小学生向けです。

非言語で動かせるプログラミングに慣れていくと、段々、考え方が変わってきます。

 

これらは視覚的に訴えられる上に、ゲーム的で子供が集中して取り組んでくれることが素晴らしいです。

 

しかし、このような教材は絶対に前提条件が必要です。

Scratchや、Viscuitはパソコン、もしくはスマートフォンなどの媒体が必要になります。

Minecraftはさまざまな媒体で動かせるようになっていますが、パソコン・スマートフォンはもとより、PS3、Wii、DSなどのゲーム機…。このように必ず何かしらの媒体が必要になります。

もちろん、PC不要と言われている教材であっても、結局、道具が必要なら購入しなければなりません。

 

まぁ、これは当たり前なのですが、これを学習用に揃えるってことが一番ハードルが高いのです。

公立学校は前提条件を整えることが難しい

私立学校の場合は、BYODを使うことで解決できるかもしれません。

BYODとは?

カンタンに言うと作業を行うために、私物の端末を学校・企業に持ち込むことです。導入費用を大きく軽減できます。

 

しかし、公立学校はBYODに批判的な意見も多く、なかなかうまく導入できません。

こうなると、そもそも前提条件の端末を整えることが難しいのです。

インターネットの環境を用意しなければならない、セキュリティは……などとやっていると端末代だけでは済みません。

大きな予算を動かして、誰もが使えるように……なんて言っている間に2020年になっちゃいます。

 

プログラミング教育をするのに、本当にその教材……必要ですか?

無くてもできませんか?

2.教育するには教材の熟練度が必要となる

教材を使って教育するということは、やはり教員が教材を熟知していなければなりません。

教える側はプログラミングについての知識だけでなく、その教材の知識も必要になってきます。

特にPC操作が必要な教材の知識を得るには生半可な覚悟じゃできません。遊び倒したりとか、そういう熱意が必要です。

 

その代表と言われるのはMinecraft。これは元々ゲームです。

これを教育に転用しようとすると価値そのものを変えていかなければなりませんので、相当な工夫が必要です。

例えばレッドストーン回路の使い方も分からないのに、プログラミングに使えると聞いたので授業に使ってみたという具合です。

 

つまりニワカなまま、授業に転用しようとする。これはものすごく雑な授業になりがちです。

レッドストーン回路を使って、どのようなものを作り、どのような場所で、どのような手順で行えばプログラミング教育につながるか……。これを遊ぶだけでなく、学ぶという視点を加えようとすると、なかなか難しいのです。

Minecraft自体がプログラミング教育に有効というワケではありません

一応積み木のようなものなので、使い方次第ではプログラミング教育に使えるかもしれません。しかし、せっかくマイクラをやったのなら、レッドストーン回路というスイッチのような役目をするアイテムを使わないのは、勿体無いな〜と感じます。

 

そのため、教員自身が教材を理解し、遊び倒すくらい行って、やっと子供たちに学ばせられるようになるのです。

教える前にまず自分が学ぼうとしていますか?

3.本当にその教材が目的に適しているか考えようとしなくなる

私が考えるのは「今回の学習目的とプログラミングを合わせて教えるには、Minecraftが適しているから使おう」とするのが理想的だと思います。

 

ところが、結構逆に考えちゃう教員の方は多いようです。絶対にこの教材を使わないとプログラミング教育ができないと考えがちです。

これはICTを利用する時にもそうなのですが、ICTを使うことが前提になって授業内容を考えてしまう

こうすると、学習内容を学ぶのに本当に適していたのかが分からなくなります。

あくまで教材は道具。ICTも道具。

教材・ICTの利用はあくまで道具だと思うと良いでしょう。例えば算数の大型定規のような。

黒板だって一つの道具です。教科書や、ノートも。その選択肢の一つにプログラミング教材や、ICTがあるだけです。たくさんの道具の中から学習目的に一番適している道具を使うという選択がベターかと思います。

 

「Minecraftを使って教えるから、学習目的とプログラミング内容を考えて……」だと、違和感を感じます。

学習の目的は忘れていませんか?

なぜその教材を使うのですか?

まとめ:何のために教材を使うのかを忘れないように

授業には必ず目的があるはずです。その目的の達成のために一番適しているの道具は何か?活動は何か?

この何か?を考えること…。これは教員の皆さんの永遠のテーマなのかと思います。

 

ScratchもViscuitも、Minecraftも本当に素晴らしいプログラミング教育ツールなのは間違いありません。

しかし、“何のために使うのか”が重要です。

意味もなく導入することは、結局、学習効果を下げてしまうので、学習目的を見失わないように気をつけて利用しましょう!

プログラミング教育を教材ありきで考えちゃいけない3つの理由

お読みいただきありがとうございました。良いと思ったらぜひシェアをお願いします!

\ 指導案 無料配布中 /

情報機器を使わないプログラミング教育
まちあるきプログラミング

私たちが研究したノウハウを全部つぎ込んだ、プログラミング教育 第一弾“まちあるきプログラミング”の指導案を無料で配布することにしました。

多数のワークシートが付き、学校の先生からの監修も受けています。

あなたの授業に役立てられるよう今のうちにゲットしてください。

ABOUTこの記事をかいた人

ソルティー

塩畑貴志です。あだ名はソルティーと呼ばれてます。 情報処理を学んだ後、プログラマーとして入社し、その後、笠間市ICT支援員としてICT技術を市内の先生たちに教えました。 学校を支援していく中で、教員の負担が増え続けている現状を知り、「教員の負担を減らし、子供たちを見る時間を増やしたい」という想いで教員支援ネットワークT-KNITを立ち上げました。 現在はまちあるきプログラミングをメインに、誰でもどこでもいつでもできるプログラミング教育を学校の先生に使ってもらおうと奮闘しています。