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小勝さやか

小勝さやか

小勝さやかです。あだ名はこかっちゃんです。中学校の英語の先生を目指しています!茨城大学教育学研究科に在学。体験することや楽しいことが大好きです!レクリエーション活動やワークショップの企画を行っています。なぜか神木隆之介に似ていると言われます。学生の目線で教員になりたくない理由が「教員の仕事はブラックである」ということであり、さらにその現場を目の当たりにしたことがきっかけで教員の負担を減らそうと思いました。

小勝です。先日無事にアメリカから帰国しました〜!

今回はシリコンバレーの小学校で目撃してきたMakerspace(メーカースペース)についてお話しします!

Makerspace(メーカースペース)ってなに?

MakerspaceはMaker Studio(メーカースタジオ)や,Hacker Space(ハッカースペース),Hacklab(ハックラボ)とも呼ばれています。

Makerspace(メーカースペース)とは,ハイテクな機械から昔ながらの道具を用いながら,「つくる」「学ぶ」「探求する」「共有する」ということが体験でき,学校や図書館の中や分離型の施設にあるスペースのこと。このスペースは子供から大人,そして起業家に至るまで広く開かれており,3Dプリンターやレーザーカッター,コンピュータ機器,さらにははんだごてからミシン等の様々なメーカー(ものづくりをする人たち)のための装置が設置されています。

しかしながら,メーカースペースはこれら全部を設置する必要はなく,たとえこれらが一つも無かったとしてもメーカースペースであると考えられることもあります。もしダンボールやレゴ,画材があるならそれでも大丈夫!何も無いところから何かを創り出したり,自分の興味関心について探求したりするというメーカーのマインドセットが,大切なメーカースペースの中心なのです。

またメーカースペースは,科学,技術,工学,数学(頭文字をとってSTEMと呼ばれる)の領域において重要な21世紀型スキルを身につけることを助けます。ハンズオン学習(触って学ぶこと)の場を提供したり,クリティカルシンキングスキルを育てたり,さらには自己肯定感を高めたりするのです。

メーカースペースで学ばれるスキルは電子工学や3Dモデル事業,プログラミングコード作成,ロボット工学,木工等へと繋がっており,それに加えて「起業家精神」を養うこともでき,インキュベーターやアクセラレーターとして用いられています。

参考文献:

What is a Makerspace?

なんだかイメージするのが難しいですね・・・。でも大丈夫!事例を見ればイメージが湧きます!

小学校にあるMakerspace!Barron Park Elementary School Maker Studio

シリコンバレーではMakerspaceを学校内につくるのがトレンドになってきているようで,私は留学先のPalo Alto(パロアルト)市にあるBarron Park Elementary School Maker Studioを訪問してきました。

私が留学していたPalo Alto(パロアルト)市内の小学校ではメーカースぺースはこの小学校にしかありません。
Los Altos(ロスアルトス)という隣の市は各小学校にあるそうで,設置するかどうかは学区の教育委員会の方針に左右されるみたいです。

さて,Barron Park Elementary School Maker Studioは入った瞬間から楽しそうな雰囲気!机はホワイトボードになっていてマーカーで書くことも可能!椅子もカラフル!

教室を取り囲む周りの壁際には様々な素材やパーツ,機械があります。

ここのMaker Studioは日本でいう「技術室」「被服室」「美術室」「コンピュータ室」が一緒になったような場所です。子供達は授業以外にも昼休みや放課後に遊びに来ては,Makerとして色々なものをデザインしたりつくったりしてます。

VRやiPadのようなハイテクツールでコードやプログラミングを学ぶこともあれば,

ブロックや布切れで自分が作りたいと思うものを自由に作っている子達もいます。


他にも3Dプリンターやレーザーカッター等のハイテク機器に加えて,折り紙やダンボールなどのローテク素材も用意してあるので,子供達は様々な体験をすることができます。

Maker Studioでの子供達は本当に「目の前の作業にのめり込んでいて,楽しそう」でした!

サンフランシスコ市立図書館内のMakerspace!THE MIX

サンフランシスコ市は図書館内にメーカースペースをつくっています。

ここのメーカースペースはTHE MIXと呼ばれるティーンエイジャーのための施設にあり,THE MIXにはメーカースペースの他,様々な種類の本や漫画,音楽を編集できるオーディオスタジオやゲームスペース,大きなソファでくつろげる場所もあれば小さい仕切りのあるブースもあります!

この図書館のメーカースペースは大きくなく,THE MIXを構成するブースの一つです。3Dプリンターも完備!3Dプリンターは想像を形にできる便利なツール!

図書館なので別ブースには本や雑誌,漫画もあります。

公共の施設にMakerspaceつくる事によって,様々な年代,地域の子供達が集まり,自由に使うことができます。茨城県や私の出身の土浦市にもつくってほしい!!

子供が学びを「構築する」場所としてのMakerspace

さて,冒頭で「Makerspaceとは」について書きましたが,最後にそもそも「なぜメーカースペース」ができたのかということについて記載しておきます。

メーカースペースができた背景には「シーモア・パパート」という数学者であり,コンピュータ科学者であり,AI研究の先駆者,教育者,心理学者でもある人の「構築主義」という考え方があります。

良く似たものに同じく心理学者のピアジェという人の「構成主義」があり,これは「子供は知識を注ぎ込まれる存在ではなく,自分の頭の中で学びを構成する」という考え方です。

パパートの「構築主義」はこの構成主義からさらに進んで,「学習は学習者の頭の中で起こるが,それらを実際に現実世界で構築する経験が効果的である」という考え方になっています。

例を取り上げると,Barron Park Elementary Schoolでブロックで遊んでいた男の子は,「四角のブロックが無くなった」と嘆いていましたが,ブロックで物作りをしながら,「三角形2つで四角形ができる」ということを発見していました。

大人が明示的に知識を教えなくても,学びの場を提供することで子供は学びを自分で「構築する」ことができるのです。

この辺の理論については,「作ることで学ぶ ―Makerを育てる新しい教育のメソッド 」という本により詳しく書いてあるので興味のある方は読んでみてください。https://www.oreilly.co.jp/books/9784873117201/

今日はメーカースペースについてお話ししました!こんな楽しい場所をどこかにつくりたいですねー!